Atelier RIYO Design Jewelry


Concept コンセプト


もの作りが大好きだった私は、ジュエリーに焦点を絞って製作に励んで早や十数年になります。製作の基本コンセプトは、常に自分が気取らずに身に着けられるものを作ることとしております。ダイヤ、ルビー、サファイヤ、エメラルドなどの貴石をたくさん使った贅沢な宝飾品は有名宝飾店に任せればよい。

ものの製作者は二つに分かれるようです。製作したものを常に身に着けなけらば落ち着かない人と製作した後は製作したものと距離をおきたい人と。先日も、着物と織物作りの作家と話す機会がありました。彼女は、作ったものはどちらかというと身に着けたくないと言っていました。
私はどうも前者のようで、実際、私は出かけるときは何時も自分の製作したものを何か身につけておりますし、そうでないと落ち着かないのです。

私の作品が皆様にとっても、何時も身に着けていたい作品であることを願って、作品のご案内をさせてください。

また、製作に当たって、心がけていることがあります。


三つの輝きを求めて

これまで、私を製作にかりたてものは一体なんだったのかと、この度、初めてホームページを開設するにあたり考えてみました。
それは三つの輝きに支えられ、かつ、それを求めてのことだったと思っております。
二つは製作場面における輝きであり、もう一つは、お客様の顔の輝きです。

製作の場面における輝きの一つは、初期の段階で一番重要なロー付け作業における輝きです。
金でも銀でも、金属と金属を接着させる際、金ロー、もしくは、銀ローを金属と金属の間に接触させ、のりとも言うべき液体(ボン・フラックスの水溶液)を棒の先で全体に流します。火をあて、火力が適温に達するとローとその周辺がパーと一度に光沢を放つときがあります。その一瞬がロー付けの成功したときです。ロー自身が先に光沢を放ったり、金属部分が先に光沢を放ったりするときは、ロー付けの成功しないときで、もう一度やり直さなければなりません。
ロー付けの成功を保証するこの輝きは、製作の次の段階へ進むことを保証し、他に例えようもなく非常に心地よいものです。

次の輝きは、仕上げの段階における仕上げを保証する金属の光沢です。
製品を仕上げ、ヤスリで最後の仕上げをしているとき、ヤスリ目や傷がまったくなくなり、リューターで一番細密の金具をつけて磨き、緑粉をつけてバフ掛けをして、最後に、緑粉と汚れを取るため重曹と洗剤をつけて洗浄し、布で水気をぬぐうと、作品は急に浮き上がったように強烈な光沢を放ち、完成の喜びとともに、私に至上の歓喜を与えてくれます。

そして、最後の輝きは、これが一番大事で一番強調したいのですが、それは、製品をお客様にお渡しした後、包みを開いて作品が最初に目に飛び込んだとき、「わあ、ステキ!」といいながら、お客様の顔がぱっと輝くのです。このお客様の顔の輝きは、私にアクセサリーを注文して下さった感謝とともに.、お客様が満足して下さらないかもしれないというそれまでの不安を霧散させ、私に最大の喜びを与えてくれるのです。

これからも、この三つの輝きを求めて製作に励んで参りたいと思います。

アトリエ RIYO  主宰 服 部 保 子


2003年9月6日


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